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公開講座 第17回 「健康の集い」 報告
“東洋医学による認知症の予防と改善
     ~中国伝統医学の秘訣をひもとく~ 開催報告


講師:兵頭 明常務理事(学校法人後藤学園 中医学研究所 所長)
日時:平成24年10月6日(土)14:00~16:00
場所:富士通ユニオンビル(武蔵小杉駅北口)
共催:セイリン(株)、Gold-QPDクレジット認定講座

 午後1時半には会場が半分ほど埋まり開会時にはワーキンググループほか総勢150名の参加を見た。いつものように高齢者の参加が目立ったものの若い鍼灸師や専門学校生そしてGoldQPD研修生の参加も認められた。

講演は中国伝統医学の話で始まりとくに認知症に注目した内容となった。興味ある視点は、“中医学では認知症という病気を治療するものではなく、健康長寿を目指す三焦の鍼法が認知症の予防と治療に貢献する。”とみなされた。

   
講演要旨は:
  一般に高齢者の訴えは、“血圧が高い、耳が遠い、視力低下、湿疹で皮膚乾燥、関節痛腰痛、尿漏れ”など西洋医学では単科でまかないきれない。しかし鍼灸師は全人的治療により一挙に対応する得意技を発揮できる。
 黄帝内経によると生命力は女28歳、男32歳でピークとなり49歳と56歳に向かって老化が始まる。以降の下降線を如何に緩やかにして健康長寿を維持するかが重要となる。



 認知症の中核症状は加齢による腎精の衰えが原因と考えられる。腎とは西洋医学の腎臓とは全くと言ってよいほど定義の異なる中医学的腎である。中医学では元気の元である精は腎に宿る。両親から受け継ぐ先天の精と食事による後天の精がある。この腎精は髄(脳髄、脊髄、骨髄)を活性化し脳と骨格と歯の健康を守る。ですから認知症中核症状は腎の衰えからくる腎精不足に相当する。



認知症の周辺症状は中医学では3大要素“気”、“血(ケツ)”、“津(=水)(スイ)”の巡りの滞りとして説明される。気、血、水の滞りに由来する。中医学は認知症の診断にこだわらず各人の自然治癒能力をしっかりと誘導出来る三焦の鍼法を重視している。


 “気の不足”は体の冷えや疲れとなり、気が滞ると怒りっぽくなる。気を養うには呼吸を深くゆったりした運動をし、気を発散させるには歌を歌いおしゃべりし息がはずむ運動をする。
“血の不足”は貧血、低血圧、肩こり、腰痛、肌荒れをきたす。血を養うには食事と睡眠、  
集中と休憩のバランスをとる。血を巡らせるには水分を取り汗がにじむ程度の運動をする。
“水の不足”は乾燥肌ドライアイ、熱発、睡眠不足となる。水が滞ると目ヤニ、痰、下痢をもたらす。水を養うには喉を潤し鼻呼吸で睡眠をとり、水を巡らし排出するには過食せず甘いものを控え散歩など下半身運動をする。
現在認知症の治療法はないといわれる。どうすればよいか西洋医学ではお先真っ暗である。
出来るだけ早く診断することが重要であり、MCIを見つけたらその状態で生涯を終えるように鍼灸で調整してあげるのが理想である。

社団法人老人病研究会のGold-QPD育成講座は高齢者の不定愁訴を治療してあげるために第一歩
を踏み出しました。その際、西洋医学で育った市民の方たちを納得させるため韓景献式三焦の鍼
法を標準化し、MMSE,ADL,QOLを測定しているのです。中医学の鍼灸は個人を見て全人的総合
的な治癒能力を誘導します。さらに家族連携、医療連携、地域連携、施設連携のネットワークで
サポートしてあげることで効果が上がると思われます。
   



感想:

フロアから多くの質問があり最後に廉隅紀明理事が総括して閉会の挨拶となった。

講演終了後もとくに鍼灸師さんから多くの質問があり閉会は大幅に遅れた。Gold-QPD研修生の諸氏にとってもクレジット授業として良い勉強になったと思われる。

                                            <文責:川並汪一>
  <文責:川並汪一>

開催概要
日時  平成24年10月6日(土)  午後14:00~16:00
会場  ユニオンビル   地図はこちらをご覧下さい ◆ユニオンビルアクセス◆
参加者 150名 
 料金 無料 
 共催 社団法人老人病研究会、セイリン(株)
 後援 日本医科大学武蔵小杉病院、小杉町一丁目町会、
中原区老人クラブ連合会、学校法人後藤学園、川崎市鍼灸マッサージ師会