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ご長寿よろず診察室 神経内科のお話し その1

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その1 ご長寿よろず相談室のご紹介
担当ドクター 北村伸先生 (日本医科大学武蔵小杉病院 内科)


第1回は自己紹介と老人の神経症状の特徴についてです。
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自己紹介

 始めに私の自己紹介を致します。私は、昭和25年に東京都渋谷区で生まれ育ち、昭和45年に日本医科大学に入学しました。学生時代は、ワンダーフォーゲル部に所属し、山登りや旅行をするのが好きでした。今でも海より山が好きで、山の中の温泉を見つけては入っています。昭和51年に日本医科大学を卒業した後は、内科学と神経学を学び、東京都千代田区にあった日本医科大学第1病院で診療をしていました。平成9年に第1病院が閉院になった後、文京区にある付属病院を経て平成11年4月から日本医科大学第二病院内科(現在は日本医科大学武蔵小杉病院)に勤務をしています。

日本医科大学武蔵小杉病院

 さて、日本医科大学武蔵小杉病院の内科外来には6つの診察室があります。表示はしていませんが、循環器、神経、消化器、腎臓、呼吸器、内分泌などの臓器別に専門の医師がいます。私は、その中の神経内科を担当しています。
 神経内科では、脳、脊髄、末梢神経、筋肉の病気の診断治療をします。神経内科で扱う病気にはどんなものがあるでしょうか。一番多いのは、脳梗塞です。次に多いのは、パーキンソン病、アルツハイマー型認知症、脊髄小脳変性症などの神経変性疾患というものです。この他、髄膜炎、脳炎、多発性硬化症、多発性神経炎、重症筋無力症などたくさんの病気があります。

加齢と神経内科の病気

 神経内科の病気のいくつかは加齢と関係があり、年をとるほど病気にかかることが多くなるものがあります。脳梗塞、アルツハイマー型認知、パーキンソン病などがそうです。したがって、私の外来には老人が多いことになります。私の所に診察に見える患者さんの訴えには、物忘れ、頭痛や頭の重い感じ、フラフラするめまい感、動作が遅くなったなどの自覚症状があります。しかし、このような症状は全て病気によるものとは限りません。老化現象は脳にも現れてきますから、老化による症状ということもあります。老化による症状は、病気の始まりの症状と似ていることもあります。たとえば、アルツハイマー型認知症は物忘れで始まりますが、年をとると誰でもちょっとした物忘れがあり、病気によるものとの区別が必要になるわけです。

 それから、めまい感や転倒しやすいなどの老人の神経系の症状の原因はひとつではなく、同時にいくつかの障害のあることが多いということがあります。例えば、転倒しやすいということを考えてみると、いろいろな原因があります。脳神経系の老化によりバランスをとりにくいということもありますし、椎骨脳底動脈系の一過性脳虚血発作の症状、貧血、血圧が低いということ、視覚の異常、関節の病気、服用している薬の作用などのことを考えなくてはいけません。若い人と比べると老人ではたくさんの病気を持っている可能性があり、ひとつの症状の背景には、老化といくつかの病気が一緒にあることを考えてなくてはいけません。このようなことを注意して、老人の診察をしています。

 次回は、脳ドックに行ってきて脳梗塞が見つかったということで心配になり、眠れなくなったという佐藤(仮名)さんの話をしましょう。


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