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ご長寿よろず診察室 循環器のお話し その5

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 診察室 5  胸部圧迫感があり来院した46歳 男性 
担当ドクター 内田高浩先生 (日本医科大学武蔵小杉病院 内科)


ゴルフの練習後に胸部圧迫感を自覚し2から3分持続し安静にしていたところ改善しました。約1週間後の朝、会社に行こうと歩行していたところ胸部圧迫感を自覚し、10分程度持続し安静にて改善しました。その後も軽い動作で同様の症状を繰り返し病院を受診しました。
 病院で心電図を撮ったところ、心筋虚血を示す所見があり急性冠症候群(不安定狭心症)の診断で同日入院となりました。

心電図
 
 この心電図では、明らかな心電図異常が示されていました

 入院直後より薬物療法で治療開始し、入院後は症状なく経過し、翌日に心臓カテーテル検査をしたところ、左冠動脈前下行枝に高度狭窄を認め、カテーテル治療(経皮的冠動脈ステント留置術)をおこない、経過は良好で退院しました。
 
図1はカテーテル治療前(冠動脈の一部に高度狭窄がみられます)



図2はカテーテル治療後(冠動脈ステント留置術にて高度狭窄の消失がみられます)
 ① 運動したり、歩行したり、階段を上ったりした時に胸部圧迫感を自覚し、安静にすると数分で症状の消失があるのは狭心症に典型的な症状です。早めに病院を受診するすることが必要です。この患者さんの場合このまま病院に来院しなかったら急性心筋梗塞になっていたかもしれません。

② この患者さんの場合、46歳であり狭心症発症としてはやや若い年齢ですが、1日30本の喫煙と高コレステロール血症がありましたのでこれらが狭心症発症と大きな関連があるものと思われます。もし何年も前に禁煙し、コレステロールを低く抑えていたら狭心症にならなかったかもしれません。

③ 狭心症の治療として大きく分けて3つあり、薬物療法・カテーテル治療・バイパス術があります。どの治療法も一長一短がありますが、治療法の選択は個々の症例で十分に検討されます。
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