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ご長寿よろず診察室 循環器のお話し その6

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診察室 6  突然の心停止 
担当ドクター 内田高浩先生 (日本医科大学武蔵小杉病院 内科)


今回は病院以外の場所での心停止についての症例です。
 高津さん(仮称)(44歳、男性)は夜洗面所にいたところ突然意識消失し倒れました。物音に気づいた妻が駆け付けたところ高津さんは意識がなく全身を硬直させていました。そこで妻は頚動脈の拍動がないことと呼吸が止まっていることを確認し、すぐに心臓マッサージと救急車要請の電話をし、救急車到着まで妻は心臓マッサージを続けました。救急車到着後は救急隊により蘇生術がなされ、AED作動で心拍が再開しました。病院到着時には意識は回復していました。その後の検査で心臓に病気があることが判明しました。

救急隊によるAED作動の心電図
  この心電図の上段は心室細動という心停止の状態で、下段はAED作動時と作動後の心拍回復の心電図です。
 高津さんの場合、たいへん重要なことは妻が蘇生術の講習会をたまたま数回受けていて、意識不明で倒れている夫を冷静に判断し心臓マッサージをすぐに施行したというところです。もし蘇生術を施行していなかったら、救急車を電話で要請したとしても意識は戻らなかったり死亡していた可能性が高いと思われます。
 
心疾患による死亡の多くは病院以外の場所での突然死です。したがって、病院以外での心停止の救命には一般市民による心肺蘇生がたいへん重要です。まず、多くの一般市民が心肺蘇生術に講習会等を通じ慣れることです。
  心肺蘇生術については以下のホームページを参照してください。
 http://www.j-circ.or.jp/shinpaisosei/index.html
 (社団法人日本循環器学会 の心肺蘇生に関するページです)
  ここに心肺蘇生術の重要性や方法をみることができます。
 今回の話題に登場したAEDとは自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator)と呼ばれるもので、心室細動という重篤な不整脈(心停止のひとつ)に対して病院以外の場所でも治療できます。最近は病院内ばかりではなく、公共施設や会社など人が多く集まる場所にも設置されています。しかし、注意して見ないとわからないものです。これらの場所で一度探してみてください。
 
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